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2011年4月27日水曜日

Oracle RAC Standard Edition(SE)を使ってみて気づいたこと

※個人の感想に基づいています・・・

まずは、ストレージ共有型クラスタであること。
MySQL Clusterとは違い、データを1箇所に保管するストレージ共有型です。
ストレージの冗長化をストレージ側でしなければならないのが、最大の弱点だと思ってます。
代替ストレージ機を用意しておけばダウンタイムを減らせますが、ハードウェア交換が必要なので1時間単位のダウンは避けられません。
そもそもSEを買うような案件ではそこまで予算がありません。
EEはライセンスおよびサポート費用だけで価格がひと桁変わりますからね・・・。

スタンバイDBにレプリケーションしようにも、Enterprise Edition(EE)でなければできません。
増分バックアップやアーカイブREDOログファイルバックアップをするにしても、分単位でのバックアップは現実的ではないと思います


次、ライセンスのCPU制限
SE RACでは、物理CPUの最大数が4つまでです。ライセンス
いまどき1CPUのサーバはあまり使わないので、2CPUだとノードの最大数が2つまで。
これが何を意味するかというと、failoverが運任せになりうることです。

RACは、ノード間の通信可否結果を投票ディスクというファイルとして共有型ストレージに格納しています。
クラスタソフトウェアは、この投票ディスクを元に多数決で孤立=ネットワーク障害サーバを検知します。
ノードが2台だと多数決にならずどちらか一方をOS再起動します。
そのため、正常稼動しているノードを再起動してしまう可能性があります。

RACは3ノード以上で使うのがお薦めです。


最後に、商用であること。
SEだけの話ではありませんが、購入してみないとサポートを受けられない、購入してみないとどんな特性の製品かわからないことです。
SQL文の数が多すぎるとラッチ待機のせいでSGAを増やせば増やすほどパフォーマンスが落ちる、など買う前にはわからなかったことが多いです。


まとめると、EEでない限りOracle RACは使いたくないな、と。
今の案件、MySQLに移設したいなー。

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